「たいしたもんだねスズキくん」

 

時夫の企画が通り、社運をかけたプロジェクトが始まったその日

重役からの昼食会に呼ばれた時夫は

うっかりとトロ鉄火丼(2,280円)をメニューに選んでしまう

口の中でとろける中トロ

しかし、それを顔に出す事はできない

「ほう…私たちの目の前で魚を食べて、クールでいられる人材も珍しいな」

重役の一人がほくそえむのをよそに

トロ鉄火丼を完食し、悠々とお茶を飲み干す時夫

『時夫さんったら、何を作ってもおいしいって言ってくれないんだから』

いつも夕子に言われる台詞を思い浮かべながら 

自分を試す重役達の視線に耐える時夫

この程度の視線など、夕子のトゲに比べればなんてことない

痛みは愛だ

時夫はそう思う事にして、ただひたすら昼休みの終了を待った

おさかな天国はこのまま時夫を帰してくれるのか?

次回虹のトッカータ第三十三話

「いや、スズキじゃないし」

お楽しみに!

 


■□■□放送済のタイトル■□■□


・虹のトッカータ第三十二話「唄え!サボテンの子守唄」


・虹のトッカータ第三十一話「悲しみの定食」


・虹のトッカータ第三十話「密会と疎開」


・虹のトッカータ第二十九話「ドタバタ大掃除」


・虹のトッカータ第二十八話「ナイフは右 フォークは左」

*90分拡大スペシャル